日本料理アカデミーは、設立より2年以上が経過し、今変わろうとしています。料理人が主体となり、社会そして世界に向けたこれまでにない日本料理の団体として設立いたしました。フランスでの日本料理ワークショップから始まり、それぞれの国の料理人が行き来するようになり、国内でも食育の授業に足を運ぶ会員が年々増えています。そして、どの事業においてもアカデミー単体ではなく、各方面からのご協力があってこそ多くの成果を生み出すことができました。
これもひとえにアカデミーをご支援していただいている皆様方のおかげと認識しております。この場を借りてお礼申し上げます。
こうして事業を進めていくうちに、京都市や京都府、関係省庁や助成団体、企業や大学というように、国内外問わず、たくさんの地域や機関から事業の要請が出てきており、現在の任意団体のままでは、事業の拡大に繋げていくことが難しくなってきました。
現在、日本料理アカデミーは来年の春を目処に、「特定非営利活動法人(NPO)日本料理アカデミー」に移行手続きを進めることを検討しております。今月27日に臨時総会を開催し、会員の総意を諮る予定です。
アカデミー設立当初から食に対する問題がささやかれておりましたが、社会全体として、食に対するアクションが活発化しています。2004年4月、内閣官房知的財産推進戦略本部による食文化研究推進懇談会が発足いたしました。料理人だけでなく、学校関係や大学の先生方、食品関連企業やジャーナリストなど、食に携わる様々なジャンルの方々が議論を重ねておられます。
そこには農林水産省・外務省・文化庁・JETRO・国際交流基金・食育推進室の方々も同席され、各省庁からも関連事業について、随時報告が行われます。
日本料理アカデミー会長を勤めております高橋英一も委員として毎回参加させていただき、アカデミーの事業についても報告させていただいております。今月、第8回が開催されましたが、発足当初とは比べものにならないくらい、各方面で食に関する動きが出てきております。委員の方々が活動されているのはもちろんですが、複数の省庁が手を組んで、あるいは世界各地で同時多発的な活動が盛んに行われているようです。アカデミーもJETROからの依頼で、来年3月ニューヨークで行われる食文化フェスティバルでのフードフェスタに、参加することになっております。
食は誰もが必要とする営みです。急激な社会環境の移り変わりとともに、世界中の食が変化し続けています。四季を彩り、様々な食材を育んできた郷土色豊かな日本において、食を固定化もしくは枠組みを作ることは、容易ではありません。しかしながら、様々なアクションを起こすことによって、見えないものを形にすることができます。
今回、私はアカデミーの常務理事という役職を通して、たくさんの方々と食に関する今後の取り組みについて議論することができました。職種や年齢に関係なく、食は誰もが共有できる、楽しいコンテンツです。そして出てくる意見もいろいろです。一つのお皿を共有しあうことで、様々な視点から議論を交わし、違ったおいしさを再発見し、喜びを分かち合うことができる。そんな楽しく豊かな食を共有するためにも、アカデミーをNPO法人化することで、各団体とが、より多様に、継続的に行う可能性が広がるのではないかと考えました。
『日本料理を発展させる為に、文化・技術研究・教育及び世界的な普及活動を行い、もって世界の食文化の向上に寄与する事を目的とする』という現在のアカデミーの指針は、今後さらに広がりを持たせ、NPOとして生まれ変わったときには、新たな所信を皆様にお届けする所存です。
NPO法人への移行が決定いたしましたら、また皆様にご報告させていただきます。今後とも、引き続き日本料理アカデミーをご支援いただきますよう、よろしくお願い申し上げます。
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