2007年10月30日

名画を見る                         杢兵衛 寺田慎太郎

私は絵(掛け軸)が好きです。
特に江戸時代中後期辺りに活躍した画家の作品が好きです。

私の店の周辺には数多くの骨董屋さんが点在し、
ふと休憩時間なんかに絵を見たいという欲求に駆られると
すぐさま自転車に飛び乗り見に行きます。
時間に余裕がある時は美術館に行ったりすることも多々あります。

京都という所は本当に凄い所で、何気なくお店に飾ってある絵が円山応挙であったり、
伊藤若冲であったり、池大雅であったりします。

そしてこういった絵達に呼び止められ、
中に誘い込まれて更にびっくり仰天することもまたよくあります。

奥のほうから出てくる絵の中には美術館でも
なかなか見ることが出来ないような珍品があったりします。

例えば、

世界中に数枚しかないと言われる喜多川歌麿の肉筆画であったりとか、

池大雅と妻の玉瀾の合作であったりとか、

円山応挙と与謝蕪村が鴻池家の酒宴の席で描いた画賛であったりとか、

長澤蘆雪の若かりし頃の超細密画であったりとか、

伊藤若冲の彩色画であったりとか、

青木木米の重要美術品に指定されている画賛だとか、

松尾芭蕉による画賛であったりとか。

しかもこういった絵を美術館と違って間近で見ることが出来るのです。

更にもうひとつ美術館では決して見ることが出来ないのが、掛け軸を入れる箱です。
これがまた非常に面白いもので、この辺りの絵には基本的に共箱はあまり無く
その画家の弟子が箱書きをしたり、鑑定家による箱書きが多いのですが、
以前一度だけ大雅の共箱を見たことがありこれには非常に驚き感動しました。

大事にされてきた絵は箱も丁寧に作られており、二重箱になっていたり、
更にすごいものは三重箱になっていて、中箱は真塗りで
字が蒔絵になっていたりすることもあります。

名画を見る、ということで厭なことを忘れることが出来、
私の心を癒し、仕事への活力となり得ることが私にとって大きな喜びです。
そういった絵を私の店の床の間に飾ることが出来れば、
と思うと興奮を抑えきれなくなります。


投稿者 academy : 2007年10月30日 23:58