2007年08月22日

日本料理フォーラム・サミット2007    料亭旅館 清和荘 竹中 徹男

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先日この10月にニューヨークで開催される事業「日本料理フォーラム・サミット2007」に
向けてのリハーサルが辻調理師専門学校で行われた。

講習として、栗栖正博氏の「鴨」を使った料理、荒木稔雄氏の「豆腐」を使った料理、
そして、丸山嘉桜氏の「ごはん」についての三つのテーマが用意されている。

料理講習としては野永氏の「前菜」、丸山氏、吉田氏の「向附」、竹中の「焼物」、
石川氏の「天麩羅」、そして佐々木氏の「鯖すし」である。

それぞれの料理講習のデモンストレーションを行い、今後どのような部分を強調し、
主張が重なって講習のテーマにならないようにするなどの細かい打ち合わせへと向かう事になった。

そこで、私が個人的に注目している事は、佐々木氏の「鯖すし」が
アメリカ人にどのような印象をもたらすのかという事だ。

彼らにとっての「鮨」はいわゆる「棒ずし」のスタイルではなく
「握り」や「海苔巻き」であろう。

現に「カリフォルニア巻き」や「ステーキの握り」など、
彼らの文化を取り入れた新しい「鮨」も登場し、日本に逆輸入(?)されているぐらいだ。

しかしながら「甘めのしゃり」に「塩をして酢〆した魚」を合わせ
「竹の皮」でつつんで「慣れ」させてから、しかも「醤油を付けずに」食べる「すし」を
彼らはどう受け止めるのだろうと言う事だ。

日本人でも「鮨」と言えば「にぎり」と答える方が多いこの世の中で、
はたしてアメリカ人がこれを「鮨」と捉えるだろうか?

私の疑問は先日のリハーサルの途中で一切解決した。

それは佐々木さんの淡々とした「鯖すし」の講習の中で、なぜ「鯖すし」なのか?
腐敗しない為に「酢めし」を練り空気を抜き、竹皮でしっかりと締めて外気と遮断する、
そして鯖は塩をして酢締めにする事で腐敗を防止すると共に旨みを出す。
そして締めてから時間をおく事でその旨みが凝縮されさらに美味しい物となると言う説明が、
おそらくプロの料理関係者に十分理解され、彼らの「すし」と佐々木さんの作っている「鯖すし」が
全く違う物だと分かると同時に、日本人の古くからの「知恵」を理解してもらえるのではないかと思った。

佐々木さんのそれは「鮨」でもなく「寿司」でもなく「鯖すし」であったのだと。

投稿者 culin : 2007年08月22日 23:59