だしについて調べよう ◆ 懐石・宿 近又 鵜飼治二 ◆
5月11日12日に「京都21世紀教育創造フォーラム」が、
京都市、京都市教育委員会、京都商工会議所、京都経済同友会、
学校法人立命館、日本経済新聞社の主催で行なわれます。
日本料理アカデミーとしては、このシンポジュームに参加することになり、
第1部オープンスクールと題して、11日に新町小学校にて
「京料理に学ぶ食育授業~料理店が実技指導」として私が担当することになりました。
それに先立ち、一昨日の5月9日にそのリハーサルをかねて、新町小学校にて授業を行いました。
内容はいつもの通り、《食材と、味覚と、調理》の三本柱です。
ただ今回は特に旬ということに重点をおき、旬の意味と旬の材料、
だし、調理の連携による料理の完成についての理解を子供たちに求めました。
新町小学校では西賀茂農園にて〔えんどう豆〕と、〔玉ねぎ〕の収穫があり、
この食材を旬の食材として是非使ってほしいということでしたので、
この材料で授業を進めることになりました。
それでは今回の授業の内容を書いてみましたので
今後の食育の参考にしていただければと思います。
《だしについて調べよう》
1)鰹を削って新鮮な鰹節食べてみる。
2)だしをとる。
鰹と昆布でだしをとる。
昆布の説明 昆布の種類
利尻昆布 出し取り用に適している
堅い
三つ石昆布 昆布巻きに適している
煮ると軟らかく、味も良く、美しい緑色
真昆布 お菓子、とろろ昆布に適している。
肉質が熱く、甘味がある
尾札部昆布 塩昆布などの佃煮に適している
3)昆布をあらかじめ1時間前に水につけておく、火をつけ沸いてきたら
昆布を引き出し、鰹節を入れる。
すぐに越す(ガーゼでもよいがネル地で越すとよい。)
4)だしの試飲の実験
A、 水に調味料 B 、だしのみ C 、だしに調味料
A, B, C を飲み比べた感想を聞く。
→ ここで日本料理におけるだしの大切さを述べる。
だしの旨味成分と食材の旨味成分を引き立たせるものが調味料であり
三つを合わせたものが料理であることを知る。
ゆえに旬の食材が大切であることを述べる。
【旬】「たくさん収穫できる。」「とても美味しい。」「栄養価がある」
5)玉ねぎとえんどう豆の茹でたものを試食する。
6)もったいない
昆布と鰹の出がらしを再利用
〔昆布とじゃこの佃煮〕
〔煎り鰹の胡麻和え〕
《 調理の授業 》
約5分間前回の授業の復習。
①西加茂農園で収穫し試食した玉ねぎとえんどう豆の味の感想
だしの試飲の感想
①【水に調味料】、②【鰹と昆布のだし】、③【だしに調味料】
旬の食材の栄養価と美味しさを確認する。
【五味】 甘 酸 塩 苦 辛
【五感】 聴く 見る 触る 嗅ぐ 味わう
食材の育った環境、美味しい時期を知った上での調理
春、夏、秋、冬 それぞれの時期の主な旬の食材を調べてみる。
子供に発言の機会を早速与える。《復習》
・旬の食材
【野菜 果物】
〔春〕 竹の子 土筆 菜の花 いちご
〔夏〕 茄子 トマト 南瓜 とうがらし えんどう豆 スイカ 梨
〔秋〕 薩摩芋 松茸 しめじ 栗 銀杏 枝豆 みかん ぶどう
〔冬〕 ほうれん草 白菜 金時人参 蕪 大根 芋 柿 すだち りんご
【魚】
〔春〕 蛸 稚鮎 鯛 鯖 鯵 蛤 しじみ あさり
〔夏〕 鱧 鮎 鮑 すずき
〔秋〕 鯖 甘鯛 子持ち鮎 鴨
〔冬〕 伊勢海老 かに ふぐ まぐろ 鰤 鰆 牡蠣
〔味覚〕
食材をだしと調味料でその旨みを引き立たせる。
だしの香り、旨みが調味料と調理法で料理に生かされていることを知る。
【五法】煮る、焼く、揚げる、蒸す、生
調理技術とえんどう豆を使った料理を見せる。
1)玉ねぎのスライス
2)うすい豆腐
3)春山百合根饅頭〔えんどう豆のソースを新緑に見立てた料理〕
4)玉ねぎとえんどう豆の煎り玉子とじ丼
子供たちに《玉ねぎとえんどう豆の煎り玉子とじ丼》を作ってもらう。
5人分
材料 えんどう豆 さや付き250g 玉ねぎ(スライス) 1/2個
卵 5個 御飯 250g ( 一人50g )
調味料 だし 500㏄、 薄口醤油 大匙4、酒 大匙2、味醂 大匙4、砂糖 大匙2
調理法 だしに調味料をいれ煮たったら、玉ねぎを入れる。
2分後 卵をいれ、かき混ぜながら半熟の状態にする。
えんどう豆(茹でたもの)を入れる。15秒ほど煮る。
ご飯の上にのせる。
〔まとめ〕
食材のおかげで元気な体
私たちが健康で過ごせるみなもとは毎日の正しい食事と規則ただしいい生活です。
そして、生きた野菜や、動物のおかげです。
美しく盛り付けることも大事
【五色】の組み合わせ 赤 黄 緑 白 黒
器を考えてみるのも楽しい。
私たちは新鮮な野菜、生き物を調理して健康な体と健全な精神が培われています。
a )いつも食事をするときは食材に感謝しましょう。
b )野菜や、果物、芋などを種から作ってくれた人へ感謝。
c )牛や、豚、鶏などを赤ちゃんから大きく育ててくれた人へ感謝。
d )食事を作ってくれた人への【感謝の気持ち】を持つことと
e )その感謝の気持ちを表現することも大事。
〔お母さんやお父さん、おばあさん〕、〔お店の板前さんやコックさん〕に
f)食事をするとき「いただきます」、「ごちそうさま」意味を十分考えてみましょう。
11日は調理の授業のみですが、45分間という短い時間なので、
時間配分がとても難しいです。
9日のリハではやはり12分ほど超過しましたので、
修正をして11日の授業に臨みたいと思っております。
投稿者 culin : 2007年05月11日 20:24