工場野菜に光があたる ◆ 監事 西田 隆夫 ◆
皆さんは植物工場で栽培された野菜、
いわゆる「工場野菜」というものを食されたことがあるでしょうか。
実は、私自身仕事の関係で、最近この「工場野菜」というものを食する機会がありました。
そして、植物工場のことをいろいろ知ることによって、この植物工場というものが、
今後の我々人類の食生活の改善に大きなインパクトを与えるのではないかという思いを
強く持っています。
2日前すなわち1月27日(土)付けの日経新聞でも
この植物工場のことが取り上げられていました。
第2部の冊子の中の「暮らしのサプライズ」というコーナーにおいて
“工場野菜に光が当たる”というテーマで記事が掲載されていました。
その記事によると、“野菜は土に植えて太陽の光で育てるもの。
こんな常識から外れた「工場野菜」が目に付くようになった。”とあります。
野菜を育てるには光合成が必要であり、
そのためには光と水と二酸化炭素の3要素が不可欠です。
以前にも土を使わない水耕栽培や肥料や温度をコンピューターで自動制御する
胚的農園はありましたが、光だけは主として太陽を光源としていました。
しかし、最近の植物工場が従来のハイテク農園と決定的に異なるのは、
光源を太陽に依存するのではなく、人工の光だけを使っているという点です。
しかもクリーンルーム並みの完全密閉の空間の中で栽培しており、
正に工場生産と呼ぶにふさわしいところで野菜が作られています。
私も実際に栽培しているところを工場の外から見学しましたが、
正に「農場」ではなく「工場」であるという印象を強くもちました。
現在、人工光として使われている光源としては、
①高原ナトリウムランプ、②蛍光灯、③LED型ランプの3種類があるようです。
記事によると、工場野菜が広がっている理由として主として次の2点が挙げられていました。
①管理がしやすいこと。
②農薬を使わずに済むこと
第1の管理のしやすさについてですが、植物工場では、光、温度、肥料、
二酸化炭素をコンピューター等で自動管理するので天候に左右されずに安定的に収穫でき、
かつ品質にむらがないという特徴があります。
第2に農薬を使わずに済むために、消費者にとって安心安全をアピールできるということです。
価格と味はどうかということですが、価格はリーフレタスの場合、
ハウスや露地物の3割から2倍程度高いとのことです。
また、食感についてですが、軟らかいものや苦味に欠けるものがあり、
物足りないと感じる人もあるのではとありました。
私自身が食べた野菜の場合は、上記の食感についてはあまり気にならず、
味はとても美味しいという感想です。
我々人類は、現在地球規模での環境危機とともに食糧危機の問題に直面していますが、
最近にわかに日本で普及の兆しが見えてきた植物工場で出来る野菜は、
その問題解決のための手段としての可能性を秘めており、
また極寒地や砂漠のような場所でもいつでも新鮮な野菜を食べられる
時代がくるのではないかと密かに期待しています。
投稿者 culin : 2007年01月29日 21:47