2007年01月26日

百人一首                  相伝京の味 なかむら 中村元計

初めてブログを書いて早半年、前回年末の慌しいときにブログを書いて早1ヶ月。
同じく年が明けて早もうかれこれ4週間の日々が過ぎました。

「小至事大、光陰矢の如し、無常迅速、時人を待たず」
本当に月日の経つのは早いものです。
ついこの間お正月だったんですけどね。

今年のお正月といえば「お父さんカルタ取りして」と娘が言って来たので
「いいよ」と答えたものの娘が持ってきたのは何と百人一首でした。
何で急にこんなこと言い出すのか聞くと学校でカルタ大会があるので
その練習の為だということで、それならばと言うことで
久しぶりに百人一首のカルタ取りをしました。

娘の方もいくつか全句を覚えているものもあり、私も数首くらいは覚えているので、
上の句だけ読んで取れるカルタもあり、やってみると結構盛り上がりました。

そこへもう一つよくわかっていない小5の息子と嫁も加わり
お正月は合計10回くらいはしたでしょうか。
最後の方はせがまれて半分いやいやしていましたが。(笑)

娘「お父さんそんな上の句読んだだけでカルタ取るのズルイ」
私「何でやな、ホンマもんのカルタ取りはもっと早いんやで」
娘「ふーん」(よく理解してるのかどうかはわかりませんが娘頷く。)
娘「何でそんな覚えてるの」
私「好きな句で覚えてるのもあるし、何か知らんけど覚えてしもうたのもあるしいろいろや」
「おまえも意味分らんでもいいし、歌の雰囲気とか、リズム、表現とか気に入ったやつから覚えとき」
というような会話をしておりました。

確かにカルタ取りをして気がついたのですが
何か知らんけど覚えている句があるのには驚きました。
ここでいくつか紹介させていただきたいと思います。

「これやこの 行くも帰るも別れつつ 知るも知らぬも 逢坂の関」 蝉丸
この句は小さい頃、坊主捲りしか知らなかった頃、
このカルタを引くと持っているカルタを全部出さねばいけないと言うルールがあり、
わー蝉丸や」と言って引くたびに嫌がられていたカルタだったので
否応なしに覚えてしまっていたようです。

「瀬をはやみ 岩にせかるる 滝川の われても末に 逢わんとぞ思う」 崇徳院
これは歌の景色も調べも大変好きな歌なのですが、
これを知ったのは実は知っている方は知っておられると思いますが、落語にでてくるからなのです。

この噺は時代の頃なら明治か大正の頃でしょうか。
ある御大家の若旦那が、高津神社の絵馬堂の茶店で休んでいたところ、
どこかの娘さんが緋塩瀬の茶袱紗を忘れられそうになり若旦那が親切にそれを手渡してあげる。
そうすると娘さんが料紙に「瀬をはやみ 岩にせかるる 滝川の」とだけ書いて足早にいってしまう。
そしてこれが元で若旦那が今では考えにくいですが恋煩いと言うものに陥ります。
しかしその相手はどこの誰かが分らない。
頼りになるのは上の句の「瀬をはやみ 岩にせかるる 滝川の」と書かれた紙だけです。
これを頼りにあいての娘さんを探すと言うお噺ですが、
下の句の「われても末に 逢わんとぞ思う」で、今日は本意ないお別れをいたしますが、
いずれのちにはお目にかかれますようにと言う句があえて書いてないところが味噌なのです。

学生の頃、私の友人とか普通の人は音楽をかけて寝ていましたが、
私は落語を聞いて寝ておりました。
特に桂米朝さんの落語が好きで全集を持っていたほどです。

落語の中での米朝さんのボケかた、突っ込み方、
又間のとり方が絶妙で、同じ噺を何回も聞きました。
特に好きなものは何十回と聞いたと思います。
(因みに特に私が好きだった噺は「地獄八景亡者戯」「住吉駕籠」「算段の平兵衛」)
話は十分に分っており、次にどういう風に展開していくかも承知のうえであるのですが、
何回聞いても飽きないのです。

今から思えば流石、ああいうのがほんまもん、一流というのだなぁとつくづく思います。

「この世をば 我が世とぞ思ふ 望月の かけたることの 無しと思へば」 藤原道長
「花の色は 移りにけりな いたずらに わが身世にふる ながめせしまに」小野小町
「千早振る 神代もきかず 竜田川 から紅に水くくるとは」    在原業平朝臣

この3句は私の店のカルタ紋というお椀の中に書いてあります。
私の父が好きな句で25年ほど前にお正月用に使うお椀を誂えたときのものです。

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この中では私は「この世をば 我が世とぞ思ふ・・・」の歌が好きです。
ある意味横着な歌ですが男としては「自分もなぁー」何て
少し位思ってみてもばちはあたらないでしょう。

最後に私の一番好きな歌
「いにしへの 奈良の都の 八重桜 けふ九重に にほひぬるかな」 伊勢大輔

本年もよろしくお願い申し上げますvx

投稿者 culin : 2007年01月26日 23:09