♪クマの~プ~♪ ◆ 右源太・鳥居宏行 ◆
♪クマの~プ~ クマの~プ~ 丸々としたチッチャいクマ~♪
100エーカーの森では、クマやらブタやらロバとかタイガーまでが
仲良く暮らしているという噂を耳にしますが、最近、貴船の森では
月ノ輪グマが絶滅の危機に瀕しています。
原因は以前にも書いたかもしれませんが、
植林のバランスが針葉樹に偏ってしまった為です。
でも一昨年は台風が多くて、森の木ノ実が全部落ちてしまって、
普段はもっと山奥で暮らしていたクマたちが
エサを求めて、たくさん貴船までやってきました。
クマ達はどうやら鉄道マニアだったらしく、
線路際で叡電のキララ号を気分良く眺めていました。
ところが、地元の小学生はクリストファー・ロビンのようにクマとお話ができません。
危ないと思った先生達は、学校を休校にしてしまいました。
しばらくして、私の所属する猟友会が仕掛けた猪用の罠に、
間違って母子クマが入ってしまうという事件が起こりました。
クマは鹿と違って、もう数が少なくなってしまいましたから、
狩猟してはいけない事になっています。
どうしたものかと悩んだ末、役場に相談したところ、
兵庫県から専門の調査委員がやって来ました。
彼らは先ず吹き矢で麻酔を打ち、
動かなくなったクマを慣れた手つきで身体測定しました。
そして注射器のような物で、クマの耳たぶにマイクロチップを挿入しました。
これで固体が識別できるのだそうです。
調査が済んだら、クマをドラム缶の中に入れ、
口と鼻に辛子を塗りたくり、なんと爆竹花火に火を点けました。
バババババ!!!
お母さんクマと子グマは飛び起きて、一目散に逃げて行きました…が、
まだ麻酔から覚めきっていない上に、ショックが大きすぎて、
普通なら緩やかな斜面を選んで逃げる筈なのに、
真っ直ぐ進もうとするから急斜面に向かってしまい、なかなか逃げられません。
それに、子グマも我を失ってしまったのか、お母さんとは別の方向に行ってしまいました…
なっ!何ちゅう事すんねんっ!!!
でもそれは、もう二度と人里に出てこないように、
人間に対する恐怖心を植え付けるために、どうしても必要な処置なのだそうです。
可哀想に思いますが、チップを付けたクマがもういちど人里に出てきたら、殺すしかないのです…
私もロビンのように、クマと話は出来ませんから、もし森で不意にクマと出遭ったら…
銃を持っていても、やっぱり怖いです。昔、猟友会の会長だった猟師の師匠は、
猪を狙って手負いにしてしまい、怒った猪が又ぐら目掛けて突進してきて、
キン○マを一個失うという大変な重症を負ったことがあります。
もしも相手がクマだったら、師匠はその時死んでいたでしょう。
もし貴方がクマに追いかけられるような事があったら…(ある訳ないやろって?)
上に行かずに下に逃げて下さい。(クマは登るより降りる方が苦手ですから)
…とは言うものの、20世紀前半のイギリスでは、
クマに対する認識は非常にフレンドリーなものだったようで、
クマがペットとして飼われていた事もありました。
プーのモデルになったウイニーというアメリカクロクマも、
カナダ陸軍王女連隊のマスコットだったそうです。
添付の絵は、10年前に売り出された、カナダの45セント切手です。
左上は陸軍の中尉がウイニーにミルクを飲ませているところ。
右上はクリストファー・ロビンがロンドン動物園でウイニーと遊んでいるところ。
左下はプーが100エーカーの森で仲間たちと一緒のところ。
右下はディズニーランドでハチミツをなめているプーです。
C.W.ニコル師匠のアファンの森でもクマをマスコットにしているし…
やっぱりクマは愛すべき友人ですね。
貴船の森にも、また以前のように、クマが自然に暮らせるようになったらいいな…
そうなったら、森に入る時には忘れずに“鈴”を持ってきてくださいね。
投稿者 culin : 2006年12月18日 19:57