フェローシップこぼれ話~相互理解?!~◆ 武庫川女子大 大森いさみ ◆
今回、フェローシップに参加したことで、理解することができた!
とフランス人シェフとサービスマンたちが口を揃えて言った、
フランスのレストランでの、2つの日本人の“習癖”があります。
それは、「レストランで料理の写真を撮ること」と
「時差ボケをおしてまで、レストランで食事をしようとすること」です。
まずは、料理の写真を撮ること。
心当たりのある方も多いのではないでしょうか。
今回来日したシェフたちのレストランを訪れる多くの日本人が、
料理がでてくるたびにカメラを取り出し…なのだそうです。
そんな日本人客をみて、彼らは、内心(………)と思っていたらしい。
まぁ、カメラを取り出し…という行為はレストランのなかでは、
決して、美しい行為ではないですものね。
日本人はどうしてこんなに写真好きなのだろう?
料理の写真が何の役に立つのだろう?
とその姿をみるたびに、不思議に思っていたのだとか。
ところが! 関西空港におりたったとたん、
彼らは写真好きで知られる日本人もビックリのフォトフリークと化したのでした。
特にパスカル・バルボ氏は、「日本人よりスゴ~イ!」(←日本語で言っていた)と
自分でもあきれていたほど。
そんな彼らは、もちろん、食事のときには、料理がでてくるたびに、
「あっ、撮るの忘れて食べてしまった~」
「これは蓋も一緒にとった方が絶対きれいだよ」などと
大騒ぎをしながら写真撮影をしていたのでした。
そして、研修6日目にして、「日本人の気持ちが、よ~くわかった!」で全員一致。
その後、最新モデルのデジカメを買いに、大阪の街に繰り出したのでした。
もう一つは、時差ボケをおしてまで、レストランで食事をしようとすること。
食事中に居眠りをする日本人(とても多いのだとか!)にサービスしながら、
にこやかなに微笑みつつ、“そんな状態では、食事を楽しむことができないだろうに…“と、
思っていたらしい。
こちらも写真同様、レストランの雰囲気にとって、プラスとは言いがたいですしね。
でも、今回のフェローシップ期間中の彼らは、まさに、時差ボケをおしてまでして
レストランに行きたい日本人と同じ状況下におかれたのでした。
つまり、身体は休みたいと言っているのだけれど、気持ちはガンガンやりたい!
積極的な気持ちとは裏腹に、突如として訪れる猛烈な睡魔…。
でも、絶対休みたくはない。
ひと時だって時間を無駄にはしたくない。
大丈夫なはずなのに、とてつもなく眠い現実。
そして、彼らは理解したのです。
フランスの一流レストランのダイニングで眠りこける日本人の気持ちを。
相互理解とは、相手の立場を想像することができてはじめて成立するもの、
小学校の頃から教えられてきましたが、まさしくその通りだったのですねぇ。
また、日本人だから写真好き、ではなく、フランス人でも状況が変れば、
日本人以上の写真好きに変身するのだという、
類型化の落とし穴も、みえてきたわけであります。
でも、私はやっぱり類型化するの大好き!
学術研究とか、そんな高尚な見地からではなく、単に、面白いから。
類型化して名前がつけられることによって、それまで無関心だったことが
意識化される効果って大きいと思うのです。
多様な事象を単純化することで、反論もでやすくなるし。
だから、議論が活性化して面白くなる!
例えば「京料理」もそうですよね。
京都の人たちがつくっている料理を類型化し、
「京料理」とネーミングしたことで特別な意味を持ちはじめた。
多くの人たちが「京料理」を意識し、「京料理」について
いろいろ語ることによってうまれた、大きなパブリシティ効果。
ただ、その枠組みが、アメーバーのように変幻自在な、
包容力のあるものであることが重要で、
固定化してしまった時点で、呪縛となってしまう。
かといって、、、、。 あぁ、ブランド論になってくると、徒然なるままに、では手に負えません!
投稿者 culin : 2006年11月29日 20:25