2006年10月01日

季節はずれの歳男の話                 大和学園 田中誠二

歳男は昔々、武家で新年の諸儀式を行う重要な役割を担い、
門松を立て若水を汲み、歳徳神の神棚を飾り付け、
節分の豆まきをする慣習
があったそうである。

生まれ年がその年の干支にあたる男ということだけで、
その年度の縁起のいい人物として、重宝がられたのかも知れない。

かくいう私は酉年で昨年は歳男であったわけだが、
何年経っても徳も福も兼ね備えることができず、
友人や知人の前で浅学さを露呈させている自分が
とても恥ずかしく汗顔の思いである。

さて、今年から日本の人口は減り始めるのだという
国立社会保証・人口問題研究所の調査によると、
2050年には我が国の人口は1億人前後となり、
2100年には4,645万人~8,176万人にまで減少するそうである。

もしも下限で推移するようだと100年後、
日本の人口は今日の半分以下にまで減ってしまうのである。

その要因が少子化にあることは言うまでもないが、
人口の減少はイコール労働人口、消費人口の減少を意味し、
このままだと我が国の国力が急速に衰えることになりかねない

1994年、当時の文部、厚生、労働、建設の4省は、
「エンゼルプラン」と言われる子育て支援策を策定し、
少子化対策にあたったが、2003年の出生率は1.29と過去最低となり、
新生児の人口減少は一向に歯止めがかからない。

一方で働くことや学ぶことを放棄し、労働市場に参入してこないフリーターよりも深刻な
ニート(NEET: Not in Employment, Education, or Training)と呼ばれる若者が
87万人もいるそうである

少子化の問題に加えて、日本経済の潜在成長率の下押し要因となる
若年雇用の問題も気になるところであるが、
日ごろ若い人たちや地域の方々に対して、
職業教育と生涯教育の多様な学習機会を提供する業にある私は、
改めて職業奉仕の重要性を認識するとともに、
日本料理アカデミーの先輩諸氏のご教示とご指導を得て、
微力であるが日々感謝の気持ちを忘れず、
自分の使命と責任を果たせるよう、これからも邁進したい。

投稿者 culin : 2006年10月01日 16:08