旧暦に関すること ◆ 美濃吉 佐竹洋治 ◆
茶道歳時記(佐々木三味著、淡交社刊)を開けるとまず
最初に出てくるのが各月の「茶趣」であり、
その月のいわゆる文化的な事柄が記されている。
ちなみに今月の茶趣には、9日の重陽の節句、
仲秋の名月に関することが中心となって記載されているが、
これらの文面をよくよく読んでみると、ほとんど、「旧暦」というものが最初にくる。
仲秋の名月の場合、「旧暦8月15日」といった具合に、、、、。
この「旧暦」は明治5年(1872年)12月2日まで使用されており、
明治6年よりいわゆる太陽暦(現在の暦)に改暦された。
この急な実施は明治維新後、明治政府が月給制度にした官吏の給与を
旧暦のままでは明治6年は閏6月があり、年13回支払うのを防ぐためであったといわれる。
つまり、今年の旧暦8月15日は今の暦でいくと
10月6日になり、大体約1ヶ月後となってくる。
ちなみに来年の旧暦8月15日は9月25日となり、
その年によって変化してくる。
これらの関係で重陽の節句の9月9日はまだ、
菊が咲いていないにも関わらず、各地で重陽の行事が行われたり、
また、3月の桃の節句の際にもまだ、実感がわかぬうちに3月3日に実施されるゆえんである。
この「旧暦」に関することは我々、料理屋にとっては大きく関わってくることであり、
今月の献立名を例えば「仲秋の名月に寄せて」とした場合、
ある人から「今年の仲秋の名月は10月6日やで。」とつっこまれたりして、
困惑するわけである。
また、雛飾りを行う際でも3月3日を過ぎてもまだ、
飾っている場合は「もう、雛の節句は終わったで。いつまで飾ってんのや。」という人もいれば、
「京都の場合は3月いっぱい飾ってもいいんや。」という方もいる。
私の茶道の先生にこれらのことを質問すると、
「亭主側の趣向であるから、自由にしたらよろしい。」との一言で終わってしまいました。???
本当にこの「旧暦」という2文字で終わってしまうことですが、
奥が深く難しいものですね。皆さんもそう思いませんか?
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投稿者 culin : 2006年09月20日 19:19