ナス ◆ 瓢亭 髙橋義弘 ◆
昨夜の大文字の送り火はご覧になりましたか?
少し角度が斜めになりますが、うちの店の裏からも
良く見えるので、家族も調理場もお客さんも、
交代で店を抜け出して拝みに行っておりました。
ご先祖様に感謝の気持ちでいっぱいです。
さて本題ですが、写真のナス。
この色とふくらみがとってもおいしそうです。
実はこれ、うちの庭でできました。
店で使っているナスは、車で小一時間ほどかけて
西山(大原野)の方まで朝取りをもらいに行くのですが、
その農家の方から3ヶ月ほど前に苗をいただきました。
特に手をかけていたわけではないのですが、
適当に水をやり、この日照りにさらしていたところ、
最近花が咲き、小さな実が見る見るうちに大きくなりました。
もちろん完全無農薬。今では長さ15cm程あります。
ナスは夏を象徴するお野菜で地域によって見た目にも
独特の形をしたものがありますが、それぞれに適した調理法があり
また調理法によってこんなに味わいが変化する食材も珍しいと思います。
生・蒸す・焼く・揚げる・煮る。フレンチ、イタリアン、中華でも人気。
私が好きなのは、冷たい糠漬け、焼きナス、アツアツの田楽!
そのジューシーさがたまりません。
子供のころは好き嫌いが多く、ナスも嫌いだったのに
今では好んでナスのメニューを選ぶくらい大好物です。
これだけ多様性があると、料理人にとってもやりがいのある食材。
色艶良く仕上げたり、火の通りを加減したり、結構難しいんですよね~。
大学時代、友達の家でそのお母さんのご飯をご馳走になりました。
そのときに炊いたナスが出てきました。
表面には包丁目が入っていて、中までしっかりと味がしゅんでいて
お箸で食べやすくしてありました。
まだ料理の道に進んでいなかった私は、
こんな心配りがとてもうれしくて、“ご馳走”感に浸っておりました。
手をかけたぶん、自然と食べる側にも伝わるんだなぁ~って。
さて、「煮るなり焼くなり好きにせい」と言わんばかりに背を向けたこのナス。
どうしよっかなぁ~~
思案のしどころです。
投稿者 culin : 2006年08月17日 16:32